VFX業界が抱える雇用体制の縮図

映画やCM、ミュージックビデオなどのVFXの制作会社「デジタル・ドメイン」が、2年前にフロリダに開設したばかりのデジタル・ドメイン・メディア・グループを閉鎖したそうです。

もともとこのスタジオの従業員は約300人で、現在はその内の20人ほどが残務整理に当り、それ以外の280人の従業員が解雇されたようです。

「デジタル・ドメイン」といえば、『タイタニック』や『トランスフォーマー』などの特殊効果を担当し、様々な賞を受賞してきたアメリカでも大手のVFX会社で、最近でも『アベンジャーズ』を手がけるなど、ここ最近の有名どころの映画では、名前の聞かないものはないというぐらいの大会社です。

とはいえ、そんな優れた技術を持ってしても、多大なる負債を抱えてしまい、スタジオの存続を断念しなければならなくなったようです。

デジタルドメイン

そもそも多くのスタジオでは、プロジェクト毎にスタッフが雇われ、長ければ2年、短ければと数ヶ月という契約となっています。

もちろんその契約は、かなりの高額を期待できるのですが、その後がどうなるのかわからないという常に生活の不安を抱えながらの契約となります。

そんな仕事のあり方を変え、高給取りとはいえなくとも仕事福利厚生や一定の給料の保証されたフロリダのデジタル・ドメイン・メディア・グループは、夢のようなスタジオでした。

やはり多くの人間を雇用しながら、常にプロジェクトを開始することは難しいのでしょうね。

ちなみにロサンゼルスの本社とバンクーバーの支社がは閉鎖を免れているようですが、まだまだ予断を許しませんね。

華やかなハリウッドとはいえ、夢のような話ばかりではなく、とてもシビアな現状を突きつけられる問題です。